喫茶ポストアポカリプス

よくわからん根っこを煮だした茶とよくわからんペースト状の食い物をアルミの食器で供する。

Кафе постапокалиптический

頑張る貴方(ブラピ)に、PEPSI NEX!―「ワールド・ウォーZ」

ようやく「ワールド・ウォーZ」を観た。


あらすじ
紛争地帯を渡り歩く国連職員の仕事を離れ、ジェリー・レイン(ブラッド・ピット)はフィラデルフィアで妻、二人の娘と平和に暮らしていた。
ある朝、車で娘たちを学校に送る途中にジェリーたちは渋滞にハマり込んでしまう。
そこに突如起こる爆発、そしてそれを合図にするように凶暴化した人たちが走り、人々に襲いかかる。襲われた人もまた、たちまちに凶暴化する。
彼らは謎の疫病に感染し、ゾンビとなってしまったのだ。
ゾンビによって起こる混乱はフィラデルフィアだけではなく世界中を襲っていた。

街を離れたジェリーたちは国連時代の同僚、ティエリーの助けによってニューヨーク沖の艦隊に保護される。
安全な艦内に家族を留まらせる代わりに、国連はジェリーに過酷なミッションを与える。
若い感染症の研究者とともに感染源の手がかりをつかむため、
ジェリーは韓国の米軍基地へと向かう…。

マックス・ブルックスの同名の小説を原作とした…といいながら、ぜんぜん違う内容、という前評判から敬遠していたのだけれど、フタを開けてみれば、ツッコミどころは多いものの、もともと他のゾンビ映画も観ていなくてお作法も気にならなかったので、なかなか楽しめる内容になっていた。公開時期はちょうど夏休みだったので、ファミリーで観に行くにはよかったんじゃないだろうか。

スクリーンで楽しむ、壮大な「おつかいゲー」

原作の小説は、対ゾンビ戦争が終結した後の世界各地でどうやってゾンビに立ち向かい、生き残ってきたのかをインタビュー形式で描いていた。小説というよりはまるで戦後のドキュメンタリー集を読んでいるような気分に浸れて良かった。

一方、今回の映画はゾンビ映画、というよりもジェリーを主人公にした、壮大な「おつかいゲー」のようだと思った。
フィラデルフィアでゾンビの大群に襲われるとき、ジェリーの娘が押すと数を数えるぬいぐるみを取り落とす。それと同時に一人の市民がゾンビに噛まれる。ぬいぐるみが「いーち、にぃ、さん…」と数をカウントする。そして、「…じゅうに!」たちまち、襲われた男もゾンビになって起き上がる。
このシーンは「このゲームでは噛まれると12秒でゾンビになってしまいます。」というルールを説明するチュートリアルになっている。
そしてジェリーは、人類の危機を救う手がかりを探して韓国、イスラエル、イギリスと世界各地を飛び回るさまは、さながらドラクエをプレイしている時の感覚に似ている。
(世界各地を転々とすることになるその理由はそれぞれなんともお粗末なモノなので、「アホか!」と5回ほどツッコんでしまったけど。)

以下、ネタバレを含みます。



頑張る貴方(ブラピ)に、PEPSI NEX

「アホか!」と思う出来事が起こる度、ゾンビはわんさかジェリーを襲う。
けれども、彼は紛争地域で培った知恵と勇気と技術、そして尋常ならざる幸運で生き抜くのだ。(ラックのたねをしこたま飲んだんだと思う。)

そして、彼はある方法でゾンビに対向する手段を発見する。
今までの苦難を労うかのようにそこにPEPSIの自販機はあった…。
プロダクトプレイスメントもここまで来るとネタになるよなぁと笑わせてもらったシーンだった。まんまCMに使える。

映画のピークはここまでで、正直ラストまでどうでもいいシーンが続く。
アイ・アム・レジェンド」を思い出す。

続編もあるみたいなのでその時は劇場でやいやい言いたいなぁ。

PEPSIパロ動画あった。